箱根駅伝4区のコース解説 各ポイント予想通過時間と区間記録
箱根駅伝の4区のコースを選手目線で解説しています。
同じように走っているようでも、太陽の光や風の影響で微妙な変化があるものです。
テレビで箱根駅伝を応援する時のハンドブックとしてお役立てください。
また各ポイントでの通過予想時刻もありますので、現地で応援される方は参考にしていただければ幸いです。
・箱根駅伝4区のコース解説
・各ポイントの予想通過時間
・箱根駅伝4区の区間記録
について解説しています。
箱根駅伝4区のコース解説
4区は2006年の第82回大会から中継所の変更によって18.5kmに短縮され、箱根駅伝では唯一20kmを切る区間。見通しの悪い5区への中継では、少しでも前との距離を詰めておきたいので、ラストスパートが大きな意味を持つ。
これまで、4区に準エース級を起用する大学が多かったが、距離が短縮されて、中距離型選手の起用も増えてきた。1万m28分台中盤のスピードランナーであれば、53分はもちろん52分台でカバーすることも不可能ではないコースだけに、西村知修(帝京大学)が第87回大会でやっと55分の壁を破り、54分34分の区間新記録をマークしたが、早く54分の壁を突破してもらいたい。
ただ、コース攻略はなかなか容易ではない。スタートするとすぐ海岸線に別れを告げて、大磯駅前歩道橋からは再び1号線に入る。旧東海道松並木を抜けてから滄浪閣交差点手前の3km地点通過までに体調を把握して、うまくリズムをつかみたい。ここから12km過ぎの親木橋交差点までは、7つの小さな端を渡るたびに、細かなアップダウンが続くため、しっかりとしたペース感覚がないと、知らぬ間にインターバルトレーニングのような走り方をしてしまうことになる。ちなみに、4区には10の橋がある(切通橋、新不動橋、新海橋、吾妻橋、押切橋、塔台橋、親木橋、連歌橋、酒匂橋、山王橋)。また、スピードに任せてストライドを広げすぎてしまうと、終盤になって脚が伸びなくなる。
終盤に入ってからのポイントは、15.4kmの酒匂橋を渡ってから小田原市民会館前までの約3kmをペースダウンせずに走りきること。長く続いた片道1車線で住宅や小汚点が密集していたコースから、急に視野が広がることによる錯覚で自分のペースを見失わないことにも注意が必要だ。細かなアップダウンで日等が蓄積している状態だが、終盤までのペース維持が出来ればラストスパートにつながる。
また、暖かい日でも小田原市民会館前交差点を左折して18kmに差し掛かるあたりからは気温がぐっと下がる。中継所はもう目の前となるが、ラストスパートを有効にするためには腹痛対策も必要だ。
箱根駅伝4区各ポイントの予想通過時間
ポイント地点 | 距離 | 予想通過時間 |
唐ヶ原交差点前 | 0km | 11:17 |
大磯駅前歩道橋 | 1.5km | 11:21 |
大磯警察署前 | 5.0km | 11:32 |
押切橋出口 | 9.4km | 11:45 |
国府津駅前 | 11.9km | 11:52 |
連歌橋交差点 | 14.8km | 12:02 |
小田原市民会館前 | 18.0km | 12:10 |
メガネスーパー本社前 | 18.5km | 12:12 |
箱根駅伝4区の区間記録
4区は2006年の大会から18.5kmに距離の変更が行われましたので、2006年以降の区間記録です。
箱根駅伝4区の区間記録は、2011年、第87回での西村知修(帝京大学)の54分34秒です。