箱根駅伝6区のコース解説 各ポイント予想通過時間と区間記録
箱根駅伝6区のコース解説と、各ポイントの通過予想時間、6区の区間記録についてお伝えします。
前日に往路優勝が決まり、総合優勝に向けて出発するのが6区です。
箱根の山を一気に駆け下りるスピード感は箱根駅伝随一ですが、ここにも様々なドラマが待っています。
そんな選手目線でのコース解説をしていますので、観戦のお供にしてください。
箱根駅伝6区のコース解説
6区は、5区の「山上り」に対して「山下り」と呼ばれる。スタートして約4km上ってから箱根湯本駅まで一気に下っていく。スタート時はもちろん、朝の箱根山中は非常に冷える。思わぬ腹痛やケイレンに見舞われることもあるので、選手は細心の注意が必要だ。
下りを無理なく走るには、フラワーセンター正門の5km通過は16分30秒~40秒が目安。下りは平均すると100mを16秒前半、時には15秒の前半から14秒台までスピードアップすることもあるほどペースが上がる。上りとは比べ物にならないほど接地時間が短くなっていることにも注目だ。
カーブが急で、しかもスピードが速いので、上り以上にコース取りが重要となる。次のカーブを見越して視線や首を左右に動かしたり、上半身全体を内側に思いっきり傾けたりする各選手の動きに目を向けるのもおもしろいだろう。怪談を駆け上がることは容易だが、駆け下りることには大きな恐怖心があることを思い浮かべてもらえば、下りの選手には好悪度名テクニックと思い切りのよさが要求されることが理解できるだろう。
中継のポイントは12km付近の宮ノ下バス停の前後で、これまでの急な下り坂が緩やかになるが、ここで一休みしてはいけない。気を抜いて腰の落ちた走りになると、残りの5kmの下りでスピードに乗れなくなる。下ってきた速いリズムを崩すことなく乗り切ることが必要だ。
また、今回から5区同様に、函嶺洞門の通行禁止に伴い、早川を渡るバイパス道路を通る新コースに変更されたことで、下りが終わろうとするところで、カーブが3か所増えることになる。
5区とは反対に、下りでオーバーペースになったり、ブレーキを掛けたりしてしまうと、下りが緩やかになると箱根湯本駅から中継所までの約3kmが苦しくなる。下りでは脚に平地の何倍もの負担がかかるので、勾配が緩やかになると脚が動かせなくなる。平地が上りのように思えてしまうこともあるほどだ。上りから下りへの切り替えはもちろんだが、下りきってからの走りでどこまで粘れるかがタイムを左右するポイントになる。
なお、6区は選手のスピードが速いため給水のタイミングが難しく、早朝で気温の上昇も少ないことから、給水を行なわない。1区同様に、レース当日までの水分コントロールとスタート前の水分摂取には細心の注意が必要となる。
箱根駅伝6区の各ポイントにおける予想通過時間
通過ポイント | 距離 | 通過予想時間 |
芦ノ湖駐車場入口 | 0km | 8:00 |
芦之湯フラワーセンター前 | 5.0km | 8:16 |
箱根小涌園前 | 9.1km | 8:28 |
大平台ヘアピンカーブ | 13.7km | 8:40 |
箱根湯本駅前 | 17.9km | 8:50 |
箱根新道入口 | 18.8km | 8:54 |
鈴廣前 | 20.8km | 9:00 |
箱根駅伝6区の区間記録
箱根駅伝の6区の区間記録は、2011年の大87回大会での、千葉健太(駒沢大学)の58分11秒です。