スタッドレスタイヤの寿命は溝で判断?正しい見分け方とは
スタッドレスタイヤの寿命は溝だけで判断したらダメ
寒い季節になり、しまっていたスタットレスタイヤを取り出した方も多いことでしょう。
そこで1つの疑問が?
数年前に購入したスタッドレスタイヤは今年も使えるのだろうか?
スタッドレスタイヤの寿命って知っているようで知らないものです。
雪道やアイスバーンでは命を預けることになるスタッドレスタイヤですので、寿命の見極めは非常に重要です。
そこでここではスタッドレスタイヤ装着前の疑問である
・スタッドレスタイヤの寿命はどう見極めたらいいのか
についてお伝えしたいと思います。
スタッドレスタイヤの寿命は溝だけで判断したらダメ
タイヤの寿命は溝がどれだけ残っているのかで判断するのが基本です。
しかしスタッドレスタイヤの場合は溝の深さだけで判断してはダメです。
というのは、雪道は同じように見えますが、雪が降り積もった場合の圧雪状態と路面が凍結しているアイスバーンではスタッドレスタイヤがグリップする方法が違うからです。
圧雪の場合はタイヤのデコボコが雪を捉えてグリップします。
だから溝が減っているとしっかりと雪を捕まえることができず、グリップ力が低下してしまうので溝がどれだけのこっているのかが重要になります。
しかしアイスバーンの場合は圧雪とは事情が異なります。
その前になぜアイスバーンは滑りやすいのかを説明します。
氷が滑るように思いがちですが実はそうではありません。
氷が溶けた水が氷とタイヤの間に入り、その水で滑ってしまうのです。
スタッドレスタイヤは非常に柔らかいゴムを使っていて、そのゴムが氷の上の水を取り除くことで氷面にタイヤを密着させてグリップしています。
ですので溝が残っているかどうかよりも、ゴムが劣化していないかどうかの方が重要なんです。
溝の深さは圧雪した時の基準であってアイスバーンの時の基準ではありません。
そのあたりを見ながらタイヤの寿命を考えたいと思います。
スタッドレスタイヤの寿命を見分ける方法
以上のようにスタッドレスタイヤは圧雪を走る時に必要な溝とアイスバーンを走る時のゴムの柔らかさの2面の性能が揃っていないと本来の力が発揮されません。
ですのでタイヤの寿命を見分けるにもこの両面から判断するようにしてください。
スタッドレスタイヤの寿命となる溝の深さ
スタッドレスタイヤにはタイヤの使用限度を示す「プラットフォーム」というものが付いています。
タイヤの溝の奥の方にあるブロックと考えてください。
タイヤが50%消耗するとそのプラットフォームが露出するようにできていますので、それが出現したらその時点での寿命でありますから、それ以上使用しないようにしてください。
スタッドレスタイヤの寿命となるゴムの柔らかさ
スタッドレスタイヤを触ると夏用タイヤと比べると非常に柔らかいのがわかります。
氷の表面はツルツルしていて一見平らなように思えますが実はボコボコとしています。
タイヤのゴムが柔らかいことでボコボコの氷面にしっかりと密着してグリップ力を出しています。
逆にゴムが硬くなってしまうと路面のボコボコをしっかりと捉えることができなくなり、スリップの原因になります。
ですのでゴムの柔らかさがあるかどうかも寿命を判断する需要な材料です。
タイヤメーカーはスタッドレスタイヤの本来的な性能が出せるのは3~5年くらいとしています。
(種類にもよりますので多少のばらつきはあります)
このことを考慮してゴムの柔らかさを判断しましょう
・製造年月を確認する
タイヤの側面にはそのタイヤの製造年月が刻印されています。
例:0515と刻印されていれば、2015年の第5週に製造されたという意味です。
これを見て購入3年以内ならばまだ寿命は来ていないと判断してよいです。
・タイヤ専門店で硬度を計測
ただ5年以上経っているものなど古いものに関しては、ゴムがどの程度硬くなっているかを調べたほうが良いです。
これは一般ユーザーには無理なので、タイヤ専門店にタイヤを持って行き「タイヤの硬度」を計測してもらってください。
お店には「硬度計」という硬さを測る機器がありますのでそれでチェックして、アドバイスを貰うようにしてください。
タイヤ専門のお店はたくさんありますが、おすすめはタイヤメーカーが運営しているお店です。
ブリヂストンなら「タイヤ館」
ヨコハマタイヤなら「タイヤガーデン」
スタッドレスタイヤを持ち込めば硬度の計測や適正な空気圧の調整を無料でやってくれます。
タイヤガーデン
http://tire-garden.jp/
タイヤ館
http://www.taiyakan.co.jp/
まとめ
スタッドレスタイヤの寿命は、溝の深さとタイヤの柔らかさの両面で判断しなければなりません。
購入してまだ2~3年だとしてもかなり使い込んでいて溝が減っているならばゴムが柔らかくても性能は発揮されませんし、溝が残っていても購入したのがずっと昔だと経年劣化でゴムが硬くなっている可能性があります。
自分で判断できない場合は、タイヤ専門ショップで診断してもらうのが良いです。
チェックだけならば無料で行っているところが多いです。
冬の道で命を預けるスタッドレスタイヤですから、しっかりと点検をして使うようにしましょう。