親や兄弟、親戚の中に糖尿病の人がいると、
「もしかして糖尿病って遺伝するの？」
「自分も糖尿病にかかるかも？」
と心配になってしまいますね。

ここでは
・2型の糖尿病は遺伝するのか
・一番怖い糖尿病の合併症について
・合併症が出ないようにするにはどうすれば予防できるか
について、まとめてみました。

2型糖尿病は遺伝するのかな？

2型の糖尿病とは、食事や運動など生活習慣が関連してインスリンの量が少なくなってしまったり、また量としては正常に分泌されるけれども働きが悪いために起こるタイプの糖尿病です。
日本人の糖尿病の95％はこの2型に分類されています。

日本人は欧米人と比べて、インスリンの分泌量が少なめで、かかりやすいと言われています。
またインスリン抵抗性と言って、インスリンの働きが良くないという体質を受け継ぐことと糖尿病になりやすいです。

つまり、糖尿病という病気自体が遺伝することはありませんが、糖尿病になりやすいという体質が遺伝する事はある、ということです。
ですから、親が糖尿病である場合、必ず自分も糖尿病になるというわけではありませんが、糖尿病になりやすい傾向にあると言えます。
また親が糖尿病の場合、食生活を中心に習慣が似てしまうので、子供が糖尿病になりやすいという側面もあります。

糖尿病そのものは血糖値をコントロールすれば決して怖い病気ではないので安心してください。
しかしむしろ怖いのは糖尿病による合併症です。

この合併症について見てみることにします。

糖尿病の合併症とはどのようなものがあるのか？

糖尿病は、簡単にいうと高血糖の状態が続いている病気です。
ただ体のどこかが痛いという自覚症状が全く無いため気にしない人も多いです。

しかし糖尿病の本当の恐ろしさは合併症にあります。

糖尿病の3大合併症と言われているのが

これらは血糖値が高い状態が続くことで進行していきます。
最初は自覚症状がないので、本人が気づいた時には相当進行していることが多いです。

また高血糖の状態が続くと血管が弱くなり動脈硬化の原因にもなり、それが脳梗塞や心筋梗塞の引き金にもなってしまいます。

何だか怖いことばかり列挙しましたが、糖尿病は自分の力で防ぐ事ができる病気です。
「生活習慣病」と言わてている通り、生活を見直すことで防ぐ事は十分に可能です。

では次にどうすれば糖尿病を防ぐことが出来るかについて見てみることにしましょう。

糖尿病による合併症を予防するには

糖尿病を防ぐポイントはズバリ2つです。
それは
・食生活（血糖コントロール）
・適度な運動

しかし食べたいものを我慢したり、したくもない運動をしたりするのは結構苦痛なので、本人の意思の強さが必要になってきます。

食生活（血糖コントロール）

・間食をしない
間食をしてしまうと血糖値が高い状態が続いてしまい、インスリンを出す膵臓に負担がかかってしまいます。
また血糖値が高い状態で食事をすると食後高血糖にもなります。
特にスイーツなど甘い物は控えるようにしてください。

・食べる順番
食事において食べる順番を見直すことで血糖値の上昇を緩やかにすることができます。
野菜や海藻などを先に食べると良いです。
またこれらを先に食べることによりお腹が少し膨らむので、ご飯の量を減らすという役割にもなります。

・腹八分目を心がける
食べ過ぎは余分なブドウ糖を作ってしまい、糖尿病の発生リスクを高めてしまいます。

・お酒は適度に
アルコールにはインスリンの働きを一時的に改善する効果があるので少量ならばいいですが、長時間に渡って飲んでいると逆にインスリンの量が低下してしまいます。
やはりお酒もほどほどが良いようです。

適度な運動

運動も糖尿病の予防には欠かせない要素です。
運動をすることにより

運動と言っても決して激しいことをする必要はありません。
有酸素運動をすれば良いです。

オススメはウォーキング、軽めのジョギングですね。

運動する時間帯ですが、血糖値が上昇する食後30分から1時間後に合わせて行なうと、より効果が高くなります。

その他

亜鉛の摂取
インスリンを作る時に欠かせない栄養素が「亜鉛」です。
亜鉛が不足してしまうとインスリンを作り出すことができなくなってしまいます。
亜鉛をしっかりと摂取することも糖尿病予防のひとつです。

亜鉛を多く含む食品としては、牡蠣や豚肉などがあります。
また食品で取ることが難しい人にはサプリメントもあります。

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まとめ

2型糖尿病は決して遺伝するものではありませんが、糖尿病になりやすい体質は遺伝してしまいます。
しかし、正しい食生活や適度な運動を取り入れることで糖尿病は予防することができます。

つい自分に甘くなりサボってしまいがちですが、糖尿病にかかると一生の付き合いになってしまいますから、普段から節制を心がけることが大切ですね。