熱中症予防での塩分補給の理由は?摂取の目安はどのくらい?
熱中症対策では水分の補給がとっても大切で、しっかり意識しないといけない事柄です。
中には「しっかりと水をたくさん飲んだのに体調がよくならなかった」という人がいますが、水分だけ摂っていても熱中症予防にはなっていないって知っていましたか?
実は水分補給をする時、水だけではなく「塩分の摂取」が非常に重要なんです。
そこで熱中症予防のために必要な「塩分補給」についてその理由と、どのくらい摂取したらいいかの目安についてもご紹介します。
熱中症予防で塩分補給が必要な理由とは?
われわれは身体に熱を持った時、汗をかくことによって体内の熱を身体の外に出しています。これによって体温を調整しているわけですね。
汗として身体の外に出るものとして水分と電解質(主にナトリウム)があります。
ナトリウムと言うのは塩分のことです。
この時に水だけを摂取すると血液中のナトリウム濃度が薄くなり、これ以上ナトリウム濃度を下げてしまわないようにするために水を飲む気持ちが無くなってしまいます。
このことを「自発的脱水」と呼んでいます。
また同時に余分な水分は尿として排出されます。
するとこの状態では汗をかく前の体液量を回復することができなくなり、体温が上昇してしまい熱中症の原因ともなるのです。
ですから水分と同時に塩分を補給してやって体液濃度を維持し、汗をかく前の体液量を回復してやることが大切なんです。
熱中症対策でする塩分補給の目安はどのくらい?
効果的に水分補給するためにはどのくらいの量を摂取すればいいのでしょうか?
人は1日におよそ2.5リットルの水分を体内から排出しています。
内訳としては、呼吸や汗で1.2リットル、尿や便で1.3リットルです。
そして摂取される水分量は、食事で1.0リットル、体内で作られる分が0.3リトルなので飲料として1.2リットルが必要になってきます。
この数値は一般的なケースなので、汗を大量にかく場合はプラスアルファの水分摂取が必要になってきます。
塩分の補給に対しては、水分に対し0.2%くらいの食塩水が良いとされています。
1リットルの水に対して2グラムの塩ということになります。
このくらいの濃度だと食塩水を飲んでも「塩辛い」という印象は無いですね。そのくらい薄い食塩水でも十分なんです。
あとは一度に大量に飲むのではなく、こまめに飲むことも大切です。
イメージとしては汗で出て行った分だけ補給するといった感じです。
あと多少の糖分も摂ったほうがいいです。
というのも糖分があると腸管から水分・塩分が吸収されるのが早くなるからなんです。
試してみてください。
まとめ
熱中症予防には、水分でけではなく塩分の摂取も大切です。
また夏場は体調を崩しがちなので規則正しい生活や、栄養のある食事、十分な睡眠を意識して熱中症に備えたいですね。